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介護士の仕事内容が気になるものの、実際に介護士として働いている経験者から「仕事内容やスケジュールを聞きたい」と悩んでいませんか?
介護職には様々な職種が存在し、一言で介護士の仕事内容を表現できません。
私は介護士や介護支援専門員など様々な業種で介護士経験を20年以上続けています。
この経験から、実際に様々な介護職種の現場に触れてきました。
現在、転職や介護の仕事内容を知りたいと考えている方に向けて、介護士の仕事内容を12業種に分けて完全解説します。
介護士の仕事内容や介護職の魅力、介護士に向いている人や給与面についても網羅的に解説していきます。
最後まで見ていただくことで介護士の仕事内容について理解が深まることは間違いないので是非参考にしてください。
介護職とは?
介護職の仕事と聞かれて、はっきり答えられない方もいるのではないでしょうか?
介護職とは、「介護保険サービスの利用を支援する仕事」です。
要介護者(生活に介護が必要と認められた人)のその人らしい生活(暮らし)を支えるために、日常生活を援助する介護技術者(プロフェッショナル)が介護職です。
これまで、日本を支えてきた高齢者の方は増加傾向にあり、今後も介護保険を利用する方への需要が益々伸びるでしょう。
厚生労働省の調べによると、2025年末には約243万人の介護職従事者が必要とされています。(第8期介護保険事業計画に基づく介護職員の必要数について)
こうした今後の高齢化による介護職の需要から、介護職への転職が注目を集めています。
介護職と聞くと「大変そう」とマイナスイメージを持たれている方もいますが、介護職は人の立場に立って支援することで喜びを分かち合える、他業種では味わうことができない、やりがいを持てる仕事と言えます。
介護士のやりがいとは?
介護士の仕事は「ご利用者」「その家族」など多くの人に必要とされているお仕事です。介護職で働くことは社会的な貢献度が高く、やりがいや魅力に満ちた仕事と言えます。
では、具体的に介護士として働くうえで感じるやりがいを次の5つに分けてご紹介します。
- 日々、ご利用者に感謝される
- ご利用者の自立を支えられる
- 年齢や性別に関係なく働ける
- ご利用者の看取りから学ぶことがある
- 人として自分の成長につながる
それぞれ順番に解説します。
日々、ご利用者に感謝される
介護士として働くやりがいの1つは、ご利用者に「ありがとう」と感謝される事です。
仕事をした結果「ありがとう」と声をかけてもらうことは、仕事をする最大の喜びとも言えます。
多くの要介護者は「自分の事は自分でしたい」と考えているものの、認知面や身体の障害で自分の力だけでは生活が困難な状況です。介護士の仕事は要介護者に支援を行うことで、苦難や喜びを分かち合い感謝される仕事と言えるでしょう。
ご利用者の自立を支えられる
介護の仕事で、高齢者の自立を支えることは大きなやりがいにつながります。
特に「デイサービス」「デイケア」「訪問介護」などの介護サービスでは「あなたのお陰で自分だけでも〜ができるようになった」と喜びの声をかけてもらう事が多くあります。
介護士の仕事は、介護が必要になって落ち込んでいる方から、自立できた喜びの声を耳にすると、多くの方は喜びを感じるでしょう。
意欲を取り戻して、自立していく高齢者を応援することはやりがいを感じる仕事です。
年齢や性別に関係なく働ける
介護士の仕事は年齢や性別に関係なく働く事が出来ます。
また、介護職は生涯通して現役で仕事に就いている方も多く、一旦介護職のスキルを持つことで定年後も働き続けることができます。
こちらの記事もおすすめ⇒介護士は何歳まで働ける?【雇用実態から転職方法までを解説!】
ご利用者の看取りから学ぶことがある
介護施設では、ご利用者本人や家族の希望によって、延命治療をせずに看取り介護を行うことがあります。
私達は日々の仕事の忙しさや、変わらない毎日を過ごすことで、人生に終わりがあることを意識することは少ないかもしれません。
しかし、介護士として働くことで人には寿命があり、いつかは終わってしまう人生について考えるきっかけを与えてくれます。
人生と向き合うことで、今後の自分の人生や家族との関わり方を改めて考え、毎日を大切に過ごすことがいかに大切であるかに気付かされます。
人として自分の成長につながる
介護士の仕事には責任が伴うため、簡単なものばかりではありません。
仕事をするうえで、初めは戸惑うことも多くあるでしょう。
なぜなら、ご利用者には様々な事情を抱えた方がいるからです。
現役の介護士も多くの経験を積むことで成長しています。
現場の実践経験を繰り返すことで基本技術を学び、ご利用者一人ひとりにあった対応を行えるようになります。
介護士としての経験は、ご利用者に安心感を与え、人としての成長を感じやすい仕事と言えるでしょう。
介護士の主な仕事とは?
介護士は、介護に携わる人の俗称です。
介護士の仕事には様々な職種があり、施設で働く介護士とデイサービスで働く介護士では仕事内容も変わります。
また、介護士には「介護職員初任者研修」「介護実務者研修」「介護福祉士」などの資格がありますが、これらの資格によって仕事の役割は変わっても仕事内容の基礎は同じです。
介護士に共通する主な仕事として、介護施設やご利用者様の自宅において、生活に必要な援助や適切な関わりを持つことが主な仕事です。
介護士はどんな仕事内容?
介護士の仕事内容は主に「食事介助」「排せつ介助」「入浴介助」「レクリエーション」など、生きていく上で必要となる基本的な援助と、文化的な生活するために必要な身の回りのお世話をする仕事です。
簡潔にまとめると、要介護者の身体に直接触れる「身体介護」と身体に触れない「生活援助」の2つの仕事に分かれます。
身体介護と生活介護は、介護保険に適応したサービスであり、要介護者が日常生活を送るために必要となる支援がサービスの範囲です。
これ以外にも、家族へのサポートや相談業務、メンタルケアなどがありますが、資格や役割、勤務先の配置によって仕事内容が分かれています。
「身体介護」「生活援助」に共通する仕事は、要介護者の状態やサポートに気を配り、状況に応じて対応が求められることです。
- 食事介助
- 排せつ介助
- 入浴介助
- 更衣介助
- レクリエーション
介護士の仕事内容をそれぞれ順番に解説します。
食事介助
食事介助とは、自力で安全に食事できない方に、食事が食べやすいように食事摂取を支援する行為です。
食べるスピードやタイミングを観察し誤嚥(誤嚥)に配慮することが大切です。
近年は、高栄養の食材やトロミ剤などの食事介助をサポートしてくれるアイテムも増えているので、専門性や安全性の高い食事介助をサポート出来るようになっています。
排せつ介助
排せつ介助とは、要介護者に対してトイレ誘導や衣類の着脱、おむつ交換などの排せつを助ける支援のことを指します。
衛生面の配慮にとどまらず、排せつ物の状態を見て、健康状態を把握することも仕事の1つです。
排せつ介助は介助される側の尊厳を尊重する必要があり、細かい配慮を行うことも排せつ介助には重要です。
入浴介助
入浴は、清潔を保つために必要であり、要介護者の入浴をサポートすることは身体介護の1つです。
自力で入浴できない方のサポートや見守りを行います。
お湯の温度や転倒事故への配慮や観察も必要であり、加えて皮膚状態の観察も行います。ご利用者様のプライバシーに深く関わる介助であり、介助中の言動にも配慮が求められます。
また、介護する事に慣れていない方は、安全面を優先して関わる事が重要です。
更衣介助
入浴介助でも述べた通り、清潔を保つために衣服の着替えを支援することは大切です。
要介護者は自力で着替えたり、清潔を保つ事に不自由を感じている方が多く、着替えの介助に関わることで、安全に更衣介助を行う必要があります。
具体的には、手足の麻痺など、身体の不自由に合わせて介助が必要になる事もあります。
入浴介助と同様にプライバシーへの配慮は欠かせません。
身体介護の手順に従って安全に充分配慮して更衣介助を行います。
レクリエーション
レクリエーションとは余暇の充実や身体機能維持が目的です。
主な内容として「音楽」「折り紙」「貼り絵」「工作」「塗り絵」「ゲーム」など身体や指先、頭を使ったイベントを行います。また、周囲との協力も大切であり、コミュニケーションを図りながら行います。
介護士の魅力とは?20年の経験から8つピックアップ
私が介護士の仕事に就いた時代は3K(「きつい」「汚い」「危険」)と言われていた時代がありました。
しかし、20年たった今でも、私は3Kを感じて仕事をしたことがありません。
理由は、3Kとは人それぞれ感じ方が違うイメージであり、介護の仕事は魅力ある仕事だと、私は今でも思うからです。
実際に働いてみると、3Kのイメージとは違って魅力ある仕事でしたし、学びが大きい仕事だと感じています。
介護の仕事を実際にきついと感じた人がいることは事実でしょう。しかし、他の職業でも同じような苦悩はあるのではないでしょうか?
介護職はスキルや自信をつけることで人から感謝をしてもらえますし、人の役に立つことで喜びを実感しやすい仕事です。
介護士に少しでも興味のある方に向けて介護士の魅力を私の経験から8つご紹介します。
- 人生の先輩であるご利用者から学ぶことが多い
- 学歴や年齢性別に関係なく仕事をしやすい
- リストラの心配がなく、再就職もしやすい
- 働き方が自由に選べる
- 無資格未経験の初心者でも働きやすい
- 自分の強みを活かした働き方ができる
- ノルマや成果主義と無縁
- 平日の休みや土日休みを選んで職場を探せる
それぞれ順番に解説します。
人生の先輩であるご利用者から学ぶことが多い
介護士として関わるご利用者様は自分より人生経験が豊富な方ばかりです。
仕事をするうえで高齢者の方から学ぶことは多々あります。
介護士で高齢者と関わる経験は、知識として人生の豊かさにつながっています。
介護士の仕事は、多くのご利用者様とコミュニケーションを図ることで人としての成長につなげられる魅力があります。
学歴や年齢性別に関係なく仕事をしやすい
介護士の仕事は、学歴や性別に関係なく、いつでも活躍できる仕事です。
介護士の仕事は、体力的にきつい仕事と言われていますが、介護士の多くは女性が占めています。
体力が必要と言われているものの、女性の方も働きやすいのが介護職の魅力と言えます。
また、自分の学歴に自信がない方でも、介護職では介護技術や経験値で仕事への自信がついていくので、仕事に学歴の影響が少ないと言えます。
また、介護職では資格によって仕事内容が変わってきます。無資格未経験の方であっても資格を取得することで介護支援専門員(ケアマネージャー)などデスクワークの仕事を目指すことが可能です。
そのため、60代や70代の方であっても介護現場やケアマネージャーとして働いている方も多くいるのが実情です。
介護職は生涯働き続けられる職業であり、キャリアアップをすることで安定して仕事を続けられる魅力ある仕事と言えるでしょう。
出典介護労働実態調査
こちらの記事もおすすめ⇒介護士は何歳まで働ける?【雇用実態から転職方法までを解説!】
リストラの心配がなく、再就職もしやすい
介護士の職場は、高齢者がいる地域ほど職場が多く存在します。
また、介護業界は人材不足でもあるため、リストラの心配がほぼ皆無の職種です。
介護が必要となる高齢者は今後30年程は増加傾向とのデータも出ています。
そのため、現在30代の方であっても生涯介護士として現役で仕事を続けることが可能です。
また、職場に不満を感じた場合は再就職がしやすいことも介護士の魅力でしょう。
現在の日本社会は新興国の台頭で、経済が低迷に向かっている状態です。
介護職以外の仕事に就いていたとしても将来的に仕事を続けられる保証もないですし、仕事自体がなくなる可能性もあるでしょう。
一方、介護士として働くのであれば、今後仕事を失っても仕事が見つからない状態は起こりません。
介護士として働くことは、仕事を失う不安から解放される魅力があります。
働き方が自由に選べる
介護士として働くことは、自分のライフスタイルに合わせて、働き方が自由に選択できる魅力があります。
入所型介護施設であれば、24時間体制で稼働しているため、夜勤専従の働き方もできますし、日勤のみの仕事をしたいのであればデイサービスや訪問介護、訪問入浴など日中稼働している職種を選んで働くことができます。
また、育児をしながら派遣やパートなどの仕事を探してる方でも、介護職では自分の働きたい時間に合わせて様々な職場や勤務形態で求人が見つかります。
介護職では正社員(常勤)以外にも仕事形態が豊富です。自分のライフプランに合わせた多様な働き方ができるのは介護職の魅力でしょう。
無資格未経験の初心者でも働きやすい
介護士の求人は無資格未経験の方であっても積極的に採用されています。また、年齢やブランクに関わらず、その方のスキルに合わせて求人採用を求めている施設が多数存在します。
さらに、無資格未経験の方やブランクがある方に向けて研修を設けている施設も存在しますし、資格取得支援を行っている施設も多数あります。
介護士の収入は資格によっても左右されるため、無資格未経験から資格支援を受けて給与アップにつなげられることは大きなメリットと言えます。
無資格未経験で働く仕事に悩んでいる方にとって、介護士を目指すことはメリットのある選択肢の1つです。
自分の強みを活かした働き方ができる
介護士の業務は様々で、自分の強みを活かした働き方ができます。例えば、事務的な仕事が強みであれば介護支援専門員として働く適性がありますし、イベントなど人前で楽しませることが好きな方はレクリエーションで楽しみを提供する役割に適性があるでしょう。観察力がある方であれば介護現場で他のスタッフから頼りにされるなど、自分の個性や強みを活かして働ける魅力があります。
また、介護職には自分の強みを磨くために様々な資格が存在するので、スキルアップを目指して自分だけの強みを磨きつつ働くことも可能です。
ノルマや成果主義と無縁
売上ノルマがある一般企業と違い、介護職にノルマ成果を求められるプレッシャーはありません。
そのため、日々の業務に集中して目の前のご利用者に対してサービス提供を行うことがノルマです。
とはいえ、介護職はチームプレーで業務を遂行するため、周りとの協調性やコミュニケーションの必要性が問われます。
ご利用者一人一人の特徴や支援方法に合わせて支援を行っていくため、ワンマンプレーをするようでは周りとの協調性に欠け、職員から信用されずに評価を下げてしまう可能性があります。
しかし、介護士は他の職員と仕事の足並みを合わせてチームプレーに充実感や、やりがいを感じやすい仕事です。
平日の休みや土日休みを選んで職場を探せる
介護職の多くはシフト制であり、正社員であれば平日に休みを取ることが多いでしょう。一方、通所介護など日曜が定休日の職種もあります。
また、派遣社員で働くことを選択すれば、入所型施設であっても土日休みの職場を探すことが可能です。
介護職以外の職業であれば、平日の日中に仕事をすることが多いでしょう。一方、介護職であれば仕事の対象者がご利用者であるため、ご利用者や家族の支援時間に合わせた仕事になります。
したがって、夜勤が可能で平日休みが欲しいのであれば入所型施設で勤務することが適切ですし、土日の休みが欲しいのであればデイサービスで働く選択が良いでしょう。
このように、自分の希望する休みに合わせた業種を選択できることも介護士で働く魅力と言えます。
介護士が活躍する職場と仕事内容【12選】
介護士の職場は主に入所型施設、訪問施設、通所施設、病院に分かれています。
介護業務には身体介護を必要とする場面があるため、資格取得者の求人を求めている施設があります。
一方、無資格未経験歓迎の求人も多数出ており、働き始めて資格取得を支援する転職サイトや未経験者やブランクのある方に介護の学習プログラムを用意している転職サイトがあり、初めての方でも挑戦しやすい仕事です。
介護士の活躍できる職場は様々ですが、ご利用者様と関わる仕事内容は共通する事がほとんどです。
なお、身体介護に必要となる資格は「介護職員初任者研修」です。介護士の資格として短期間で取得できますし、転職サイトや求人情報サイトなどが実施している無料取得サポートを利用する方もいます。
では、介護士が活躍する仕事内容(スケジュール)を12施設の現場に分けてご紹介します。
- 特別養護老人ホーム(特養)の仕事内容
- 養護老人ホームの仕事内容
- 介護老人保健施設の仕事内容
- 有料老人ホームの仕事内容
- グループホームの仕事内容
- サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)の仕事内容
- 小規模多機能型居宅介護の仕事内容
- ケアハウス(軽費老人ホーム)の仕事内容
- 訪問介護事業所の仕事内容
- デイサービスの仕事内容
- 病院のケアワーカーの仕事内容
- デイケアの仕事内容
それぞれ順番に解説します。
特別養護老人ホーム(特養)の仕事内容
特別養護老人ホーム(特養)は、基本的に要介護度3~5の方が入所できる身体介護や生活支援を受ける施設です。
施設によって終身利用ができる施設もあります。
特別養護老人ホームには個室になっている「ユニット型」と多床室(相部屋)である「従来型」の2つがあります。
それぞれの施設サービスで1日の流れが違い、勤務はシフト制で夜勤もあります。
要介護度の高い方が入所する施設なので、介護技術と体力が求められるでしょう。
また、無資格未経験の方でも応募できる求人は多数あります。介護全般の仕事を経験できる特別養護老人ホームはスキルアップに向いている施設であり、資格取得を目指す方にはおすすめです。
5:00 | 起床、排泄対応、離床対応、整容 |
6:00 | 朝食準備 |
7:00 | 食事介助、口腔ケア |
8:00 | 記録、排泄対応、ベット臥床 |
9:00 | 朝礼、業務引継ぎ |
10:00 | 入浴介助、排泄介助、レクリエーション |
11:00 | リネン交換、昼食準備、排泄対応 |
12:00 | 食事介助、口腔ケア、ベット臥床 |
13:00 | 休憩(交代制)、記録、排泄対応 |
14:00 | 休憩(交代制)、記録、排泄対応 |
15:00 | 書類作成、おやつ対応、レクリエーション |
16:00 | 業務引継ぎ、 |
17:00 | 夕食準備 |
18:00 | 食事介助、口腔ケア |
19:00 | 排泄対応、就寝準備、おむつ交換 |
20:00 | 服薬対応、ベット臥床 |
21:00 | 消灯 |
22:00 | |
23:00 | 巡回、排泄対応 |
0:00 | 仮眠(交代制) |
1:00 | 巡回、排泄対応 |
2:00 | 仮眠(交代制) |
3:00 | 巡回、排泄対応 |
4:00 |
養護老人ホームの仕事内容
養護老人ホームは介護保険サービスとは違い、身体や精神など身の上の事情で自宅生活が困難となった方を行政措置によって受け入れる施設になります。
主な業務は、自立した生活を目指す生活指導です。
近年では、要介護認定がある入居者も増えていることから介護技術を持った人材を必要としている施設もあります。
養護老人ホームの1日の主な流れは次の通りです。
5:00 | |
6:00 | 起床 |
7:00 | |
8:00 | 朝食 |
9:00 | 朝礼、業務引継ぎ |
10:00 | 入浴介助、体操 |
11:00 | 掃除、リネン交換 |
12:00 | 昼食 |
13:00 | |
14:00 | レクリエーション |
15:00 | |
16:00 | |
17:00 | 夕食 |
18:00 | |
19:00 | |
20:00 | |
21:00 | 消灯 |
22:00 | |
23:00 | 巡回 |
0:00 | |
1:00 | 巡回 |
2:00 | |
3:00 | 巡回 |
4:00 |
介護老人保健施設(老健)の仕事内容
介護老人保健施設(老健)の1日の仕事内容は「食事介助」「排せつ介助」「入浴介助」「リハビリ支援」などの身体介護や通院補助、緊急対応などを行います。
介護老人保健施設は要介護度1~5までが入居対象です。
病院などの医療機関に入院していた要介護者が、退院後に在宅復帰するためのリハビリや医療ケアを提供する施設です。
リハビリ支援を専門的に行う施設であるため、医師やリハビリ専門職との連携を図りながら支援業務をおこないます。
また、夜勤もあるので24時間体制で介護サービスを提供します。
5:00 | 起床対応 |
6:00 | |
7:00 | 朝食 |
8:00 | |
9:00 | 朝礼、申し送り |
10:00 | バイタルチェック、入浴 |
11:00 | |
12:00 | 昼食(休憩) |
13:00 | (休憩) |
14:00 | リハビリ、レクリエーション |
15:00 | おやつ |
16:00 | 記録 |
17:00 | 申し送り |
18:00 | 夕食 |
19:00 | 就寝準備 |
20:00 | |
21:00 | 消灯 |
22:00 | |
23:00 | 巡回、排泄対応 |
0:00 | 仮眠(交代制) |
1:00 | 巡回、排泄対応 |
2:00 | 仮眠(交代制) |
3:00 | 巡回、排泄対応 |
4:00 |
有料老人ホームの仕事内容
有料老人ホームには主に3種類の形態があり「住宅型有料老人ホーム」「介護付き有料老人ホーム」「健康型有料老人ホーム」に分かれます。
「住宅型有料老人ホーム」
主に食事や家事提供などの基本的な生活支援のみを提供する施設になります。
また、介護が必要となる入居者にはケアマネージャーに相談し、外部の介護保険サービスを利用することで入居を続けられる施設もあります。
「介護付き有料老人ホーム」
介護付き有料老人ホームは、別名「特定施設入居者生活介護」とも呼ばれ、都道府県や市町村によって指定を受けた施設です。
自立した入居が条件となる「入居自立型」と介護者のみ入居する「介護専門型」、両方を受け入れる「混合型」が存在し、受け入れ態勢が施設によって異なります。
いずれの施設も24時間体制で介護サービスを提供します。
「健康型有料老人ホーム」
健康型有料老人ホームは主に食事サービスのみの提供を行います。身の回りのことは基本的に入居者自身が行う必要があり、自宅で暮らすイメージに近い施設です。
健康型有料老人ホームではイベントの実施などアクティビティを充実させる事で安心して生活できる環境作りを提供します。
有料老人ホームに共通する1日の流れは下記のようになります。
5:00 | 起床対応 |
6:00 | |
7:00 | 朝食 |
8:00 | デイサービス送り出し |
9:00 | 朝礼、申し送り |
10:00 | バイタルチェック |
11:00 | 環境整備 |
12:00 | 昼食(休憩) |
13:00 | (休憩) |
14:00 | レクリエーション |
15:00 | 配茶 |
16:00 | 記録、デイサービス出迎え |
17:00 | 申し送り |
18:00 | 夕食 |
19:00 | 就寝準備 |
20:00 | |
21:00 | 消灯 |
22:00 | |
23:00 | 巡回、排泄対応 |
0:00 | 仮眠(交代制) |
1:00 | 巡回、排泄対応 |
2:00 | 仮眠(交代制) |
3:00 | 巡回、排泄対応 |
4:00 |
グループホームの仕事内容
グループホームでは認知症の高齢者が共同生活する住宅型の介護施設です。
5~9人の少人数(ユニット型)で認知症の進行緩和と自立を支援します。
したがって、入居者同士の自立した日常生活を支援することが主な業務です。
具体的な業務は「調理」「掃除」「洗濯」などの家事を支援する「生活援助」や通院や買い物などをサポートする「外出支援」を行います。
また、介護が必要となる方への身体介護として「入浴介助」「食事介助」「排せつ介助」なども行います。
このほかに、レクリエーションやイベント企画など、入居者と一緒に企画して行うことも仕事内容のひとつです。
5:00 | |
6:00 | 朝食準備 |
7:00 | 朝食 |
8:00 | 出勤 |
9:00 | バイタルチェック、申し送り |
10:00 | 散歩、ショッピング |
11:00 | 昼食準備 |
12:00 | 昼食 |
13:00 | 入浴 |
14:00 | |
15:00 | おやつ |
16:00 | レクリエーション |
17:00 | 申し送り、夕食準備 |
18:00 | 夕食 |
19:00 | |
20:00 | 就寝準備 |
21:00 | 消灯 |
22:00 | |
23:00 | 巡回、排泄対応 |
0:00 | 仮眠(交代制) |
1:00 | 巡回、排泄対応 |
2:00 | 仮眠(交代制) |
3:00 | 巡回、排泄対応 |
4:00 |
サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)の仕事内容
サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)では主に「安否確認」と「生活相談」の業務を行います。
自立した方が入居するサ高住は身体介護を行うことはほとんどありません。
そのため、無資格未経験の方でも働きやすい施設と言えます。
しかし、近年では介護が必要となる高齢者を受け入れる施設が出ているためサ高住であっても介護サービスを提供する施設が増えています。
施設によって体制が異なるため、サ高住で働きたいと興味がある際は転職サイトなどを利用して、自分にあった施設探しの情報収集をすると良いでしょう。
サービス付き高齢者向け住宅の1日の流れは下記のようになります。
5:00 | |
6:00 | |
7:00 | 起床 |
8:00 | 朝食 |
9:00 | バイタルチェック |
10:00 | 機能訓練、レクリエーション |
11:00 | |
12:00 | 昼食 |
13:00 | (休憩) |
14:00 | 入浴、レクリエーション |
15:00 | おやつ |
16:00 | 自由時間 |
17:00 | 夕食 |
18:00 | |
19:00 | |
20:00 | |
21:00 | 就寝 |
22:00 | |
23:00 | 巡回、排泄対応 |
0:00 | 仮眠(交代制) |
1:00 | 巡回、排泄対応 |
2:00 | 仮眠(交代制) |
3:00 | 巡回、排泄対応 |
4:00 |
小規模多機能型居宅介護の仕事内容
小規模多機能型居宅介護では「通い」「訪問」「泊まり」の3つの介護サービスを一体として24時間365日体制で提供します。
1施設の登録定員は29名定員で、内訳は「通い」は18名定員。「泊り」は9名定員でそれぞれのサービスを提供します。
定員内であれば、「通い」「泊まり」「訪問」サービスを組み合わせて提供することが可能です。
小規模多機能型居宅介護の仕事内容は施設を利用しているご利用者によって働き方に違いはあるものの、生活援助として行っている流れは共通するものがあります。
5:00 | |
6:00 | 起床対応、着替え・排泄介助、朝食準備 |
7:00 | 朝食・服薬・口腔ケア介助、片付け |
8:30 | 記録、引継ぎ |
9:00 | 通いのご利用者の送迎 |
10:00 | 訪問介護利用の方へ訪問 |
11:00 | 通院介助、昼食の買い物 |
12:00 | 訪問介護で食事、服薬支援 |
13:00 | 休憩(交代制) |
14:00 | 通いの方へのレクリエーション |
15:00 | 通いの方のおやつ対応 |
16:00 | 通いの方の送り対応 |
17:00 | 記録、引継ぎ |
17:30 | 宿泊の夕食の準備 |
19:00 | 夕食・服薬支援、口腔ケア、片付け |
20:00 | 就寝準備 |
21:00 | 消灯 |
22:00 | |
23:00 | 巡回、排泄対応 |
0:00 | 仮眠(交代制) |
1:00 | 巡回、排泄対応 |
2:00 | 仮眠(交代制) |
3:00 | 巡回、排泄対応 |
4:00 |
ケアハウス(軽費老人ホーム)の仕事内容
ケアハウスには一般型(自立型)と介護型(特定施設入居者生活介護)の2つがあり、一般型は生活支援のみをおこない、介護サービスを利用したい場合は施設外部の介護サービスを利用します。
一方、介護型は施設の対応できる介護サービスを利用できる施設です。
軽費老人ホームと言われている通り、他の施設よりも少額で利用できる特徴があります。
ケアハウスでの仕事は日常生活の支援がメインとなるため、1日の流れも自由ですが、ご利用者の細かな相談やご家族との連絡対応が必要となります。
5:00 | |
6:00 | |
7:00 | 起床 |
8:00 | 朝食 |
9:00 | 体操、自由時間 |
10:00 | |
11:00 | |
12:00 | 昼食 |
13:00 | |
14:00 | レクリエーション |
15:00 | おやつ |
16:00 | 自由時間 |
17:00 | |
18:00 | 夕食 |
19:00 | 自由時間 |
20:00 | |
21:00 | 消灯 |
22:00 | |
23:00 | 巡回 |
0:00 | |
1:00 | 巡回 |
2:00 | |
3:00 | 巡回 |
4:00 |
訪問介護事業所(ホームヘルパー)の仕事内容
訪問介護事業所では、ご利用者様のご自宅に訪問し「身体介護」「生活支援」「通院介助」などを中心に、ご利用者本人が自立した生活のもと、自力で行えない部分を支援するお仕事です。
「身体介護」
食事、入浴、排せつなどの介助を自宅訪問して行います。訪問介護では身体介護を行うため介護職員初任者研修の資格取得が必要です。
「生活支援」
生活援助は、調理や洗濯、買い物代行などを行います。このほかにも生活援助として薬の受け取りなど、限られた時間のなかで効率的に必要となるサポートを行います。
「通院介助」
訪問介護では持病などを持っているご利用者もいます。そのため、通院のためのバスやタクシーの手配や、乗降介助や医療機関受付の手続きなど、通院に伴う介助業務を行うケースもあります。
8:30 | 出勤 |
9:00 | 訪問宅に移動 |
10:00 | 介護サービス、生活支援の提供 |
11:00 | 訪問宅に移動 |
12:00 | 介護サービス、生活支援の提供 |
13:00 | 休憩 |
14:00 | 訪問宅に移動 |
15:00 | 介護サービス、生活支援の提供 |
16:00 | 訪問宅に移動 |
17:00 | 介護サービス、生活支援の提供 |
17:30 | 記録、引継ぎ後退勤 |
デイサービス(通所介護)の仕事内容
デイサービスは別名、通所介護とも呼ばれご利用者が日帰りで自宅から通う介護サービスです。
対象の利用者は要支援1~2の方や要介護認定を受けた方に向けて、心身機能の維持や家族の介護負担軽減を目的として、施設内で入浴介助や食事介助、レクリエーション等を行います。
要支援認定の方は各自治体や事業所によって受け入れ態勢に違いがあります。
8:00 | 利用者のご自宅にお迎え |
9:00 | デイサービス到着、健康チェック |
10:00 | レクリエーション |
11:00 | 入浴、機能訓練 |
12:00 | 昼食、食事介助 |
13:00 | 自由時間、昼寝、休憩(交代制) |
14:00 | 体操、レクリエーション |
15:00 | おやつ、記録 |
16:00 | ご自宅へ送り、翌日の仕事準備 |
17:00 | 退社 |
病院のケアワーカーの仕事内容
病院勤務の介護士はケアワーカーや看護助手と呼ばれています。主に看護師のサポート業務を行います。
仕事内容は、入浴や入浴できない方への清拭(体を拭く)対応や食事介助、排せつ介助を行い、このほかに、ベットや車椅子に移乗したり検査時の移動介助、病室の清掃やシーツ交換なども行います。
病院勤務であるため、残務がほとんどなく有給などの福利厚生を利用しやすいので働きやすい仕事と言えるでしょう。
8:00 | 記録の確認、申し送り、朝食 |
9:00 | 環境整備、シーツ交換 |
10:00 | 入浴介助、排泄介助、看護業務のサポート |
11:00 | 昼食準備 |
12:00 | 昼食、食事介助、口腔ケア |
13:00 | 休憩(交代制)、排泄介助 |
14:00 | 入浴介助、レクリエーション |
15:00 | おやつ |
16:00 | 記録作業、排泄介助、夕食準備 |
17:00 | 退社 |
デイケア(通所リハビリテーション)の仕事内容
デイケアは主に介護老人保健施設や病院、診療所に併設されており、身体機能の維持向上を目的としたリハビリに特化した通所サービスです。
主に、医師や理学療法士、作業療法士、言語聴覚士などの職員が配置されています。
デイケアの仕事内容は介助業務やリハビリの補助、レクリエーションや送迎対応が主な業務です。
8:00 | 利用者のご自宅にお迎え |
9:00 | デイケア到着、健康チェック |
10:00 | リハビリ、入浴 |
11:00 | リハビリ、入浴 |
12:00 | 昼食、食事介助、口腔ケア |
13:00 | レクリエーション、リハビリ |
14:00 | リハビリ、入浴 |
15:00 | おやつ、記録 |
16:00 | ご自宅へ送り、翌日の仕事準備 |
17:00 | 退社 |
介護職に向いている人
介護士への転職を考えている方で、自分が介護士として向いているか迷う人もいるでしょう。
介護職のほとんどは日常生活の支援を行う業務です。したがって、介護職で働くために特別な能力や条件はありません。
身体介護を行う際に介護職員初任者研修を取得していたほうが働きやすいと言えますが、介護職員初任者研修は短期間での取得が可能です。
むしろ、介護士として働くために、次の様な考えを持っているかどうかが重要です。
- 「ありがとう」と感謝されることに喜びを感じる
- 人の立場に立って物事を考えられる
- 社会貢献に興味や意欲がある
「ありがとう」と感謝されることに喜びを感じる
介護士として働くことで「ありがとう」と感謝されて言葉をかけてもらうことは多々あります。
一般の仕事で「ありがとう」と声をかけてもらえる仕事は少ないかもしれません。しかし、介護士として働く中で感謝される機会は仕事意欲に大きな影響を与えるでしょう。
「ありがとう」と感謝を受けながらモチベーションを保てる人は介護職に向いている人と言えます。
人の立場に立って物事を考えられる
介護を必要としている方は、それぞれ様々な事情を抱えています。そのため、要介護者によって仕事での対応が変わってきます。
相手の立場に立って物事を考える事ができる人であれば、仕事で安心感を与える対応ができるでしょう。
ご利用者様との信頼関係を得るために、相手の立場に立って物事を考える事ができる人は介護職に向いている人と言えます。
社会貢献に興味や意欲がある
社会貢献や福祉に貢献したいと考える人は介護職に向いている人と言えます。
介護保険制度は社会を支える福祉制度です。要介護者になる方の尊厳を尊重し、高齢者の能力に応じて自立した生活への支援を目的としています。
福祉の理念に共感し、困っている人に手を差し伸べる気持ちのある方は介護職に向いている人と言えるでしょう。
こちらの記事もおすすめ⇒介護士に向いている人の特徴は?介護職未経験なら転職前に気になる素質と人柄をチェック
介護士の給料(月収と年収)
介護士の仕事内容は分かったけど、給与面はどうなの?と気になる方もいるでしょう。
介護士の給与は他の産業と比較して低いとされています。
しかし、近年は介護職員処遇改善加算によって給与は上昇傾向に変化しています。
介護職の平均月収について以下の表をご覧ください。
平均月収(施設規模) | |
特別養護老人ホーム | 363,680円(101人以上の入居施設) |
デイサービス | 271,220円(定員200名以下) |
有料老人ホーム | 329,050円(51人以上規模) |
サービス付き高齢者向け住宅 | 329,050円(51人以上規模) |
訪問介護事業所 | 319,970円(大規模施設) |
グループホーム | 280,580円(19人以上規模) |
老人保健施設 | 348,750円(101人以上規模) |
介護療養型医療施設 | 371,980円(81人以上規模) |
介護医療院 | 315,100円(81人以上規模) |
出典:令和3年度介護従事者処遇状況等調査結果
介護士の月給は施設の規模や処遇改善金、夜勤回数や資格手当の額によってかわってきます。
続いて、介護士の年収は全産業と比較すると以下の表のようになります。
平均年収 | |
全産業 | 433万円 |
介護職員(全体) | 365万円 |
出典:令和3年度介護従事者処遇状況等調査結果
表を参考に、全産業と比較すると年収で68万円低い事がわかります。
しかし、全産業の収入は減少傾向であり、非正規雇用や職員の削減で企業は利益を維持している状態です。
一方、介護職は今後も高齢者が増加するので、非正規雇用やリストラの不安も少なく、安定的な収入を見込めます。
こちらの記事も参考になります⇒勤続20年の40代介護福祉士が給与明細について徹底解説
介護士の仕事内容はきつい?
介護士の仕事は一般的にきついと思われがちです。
しかし、きついと感じる理由は人それぞれでしょう。
きついと感じる理由には次のようなことが取り上げられています。
- 給料が安い
- 人手が足りない
- 身体的・精神的負担がある
- 人間関係に不安がある
- 夜勤がきつい
これらの理由には個人差がありますが、介護職に就いている人からよく出る意見です。実際にこれらの理由を感じて介護士を辞めた人も多くいるでしょう。
しかし、介護士の給与は増加傾向ですし、人間関係は周りの職員とコミュニケーションを図ることで改善することは可能です。
また、人手の問題に関しては国が人員確保のために、働きやすい施策を講じた施設には処遇加算によって給与改善を行うとしています。
すべての人が介護士に向いているわけではありませんが、国が実施する今後の安定した人員確保と給与改善によって介護職は働きやすい職種に変化していることも事実です。
介護士の離職率は?
介護士の仕事は人手不足が課題となっています。しかし、全産業の離職率と比較すると介護職の離職率が特に悪いわけではありません。下記の「介護職」と「全産業」の離職率を比較した表を参考に確認してみましょう。
出典:「令和3介護労働実態調査」(介護労働安定センター)「令和3年雇用動向調査結果の概要」(厚生労働省)より30代女性のための介護士転職サイト編集部で作成
令和3年の全産業の離職率は13.9%ですが、介護職の離職率は14.3%であり、全産業と比較して介護業職の離職率が特別高いわけではない事がわかります。
介護士の主な資格3選【資格取得のメリットも解説】
介護士として働くために資格が絶対必要というわけではありません。
しかし、資格取得は「給与アップ」と「スキルアップ」「介護士としての自信」につなげるための重要な要素です。
おすすめする資格として「介護職員初任者研修」「介護実務者研修」「介護福祉士」は介護職で働く人にとって取得するメリットが大きい資格です。
とはいえ、「介護職は無資格でも働ける」や「お金がかかるから無理して取得するメリットがわからない」と考える人もいるでしょう。
ですが、介護職への転職を目指しているのであれば、今後も需要が無くならない介護の資格取得は今後の人生で役に立つ可能性があります。
介護職員初任者研修
介護職員初任者研修は、かつて「ホームヘルパー2級」と呼ばれていた資格です。介護の仕事を無資格で始める方が最初に取得する、介護士の基礎となる資格です。
受講はスクーリングを実施する「通学講座」とレポート提出と自宅学習を行う「通信講座」のどちらかになります。
資格取得に必要なカリキュラム終了後の修了試験に合格であれば資格取得です。
介護職員初任者研修を受講する用件は特に定めはなく、年齢、性別、学歴、国籍に関係なく受講できます。
資格取得に必要となる期間は1~5ヶ月です。週に何度も通学する短期集中取得の場合は1カ月程度で取得でき、働きながら取得するのであれば、週1回受講で5カ月間通う事になります。
取得に必要な受講料は3.5万円~9万円程度です。
介護職員初任者研修の取得メリットは以下です。
- 介護に関する基礎や知識、介護技術の習得ができる
- 給与アップにつながる
- 訪問介護事業所で働ける
- 介護職の転職時に有利になる
- 今後のキャリアアップにつながる
介護実務者研修
介護実務者研修はかつての「ホームヘルパー1級」と「介護職員基礎研修」が統合された資格です。
介護職員初任者研修と違い、介護実務者研修は修了試験はありません。したがって、カリキュラム受講後に取得できます。
カリキュラムは初任者研修同様に「通学講座」と「通信講座」のどちらかを選ぶことできます。
重要な点は、介護福祉士国家試験を受講するために実務経験ルートを選択することができることです。
受講要件は介護職員初任者研修と同様です。
取得に必要な期間は1ヶ月~6ヶ月程度必要となります。
保有資格 | 免除時間 | カリキュラム総時間 | 受講期間 |
無資格 | 0時間 | 450時間 | 6ヶ月 |
旧ホームヘルパー3級 | 30時間 | 420時間 | 5ヶ月 |
初任者研修(ホームヘルパー2級) | 130時間 | 320時間 | 4ヶ月 |
旧ホームヘルパー1級 | 355時間 | 95時間 | 2ヶ月 |
介護職員基礎研修 | 400時間 | 50時間 | 1ヶ月 |
実務者研修の取得費用は保有資格によって金額が変わるのでおおよその金額は次の表を参考にしてください。
保有資格 | 受講料の目安 |
無資格 | 13~20万円 |
旧ホームヘルパー3級 | 10~18万円 |
初任者研修(ホームヘルパー2級) | 8~15万円 |
旧ホームヘルパー1級 | 6~10万円 |
介護職員基礎研修 | 3~5万円 |
介護実務者研修の費用はやや高額となりますが、「介護福祉士就学資金貸付制度」「実務者研修受講資金貸付制度」などの一定の条件を満たすことで返済不要となる公的な奨学金制度を利用することが可能です。(出典:厚生労働省 実務者研修の受講のための負担軽減策)
介護職員初任者研修の取得メリットは以下です。
- 給与アップにつながる
- 介護福祉士の受験資格になる
- サービス提供責任者として管理業務(管理職)ができる
介護福祉士
図挿入
介護福祉士は国家資格です。年に一度実施される国家試験に合格することで取得できます。
介護福祉士の資格を取得することで、実務だけではなく介護職員をまとめるチームマネジメントなど管理業務(リーダー)を担うこともできるようになります。
受講方法と受験資格は上記の図の方法となっています。
取得に必要な費用は受験手数料18,380円(令和4年度試験)と登録手数料12,320円(登録免許税9,000円+登録手数料3,320円)が令和4年度時点では必要です。
介護福祉士を取得するメリットは下記です。
- 資格手当や役職を持つことで給与アップにつながる
- 介護支援専門員や認定介護福祉士などのキャリアアップにつながる
- 就職や転職を有利に進められる
- 生活相談員や福祉用具専門相談員など他の職種でも役にたつ
介護職に就くにはどうしたらいい?
介護職を目指す方には、無資格未経験の方やブランクがある方など様々な事情があり、不安を持つ方もいるでしょう。
介護職には様々な職種や多様な働き方が存在するので、何を基準に働き方を決めるべきか迷ってしまいます。
介護業界に詳しくないのであれば、介護業界に特化した転職エージェントを利用すると自分に適した働き方や職場選びがスムーズです。
自分ひとりでの転職活動は、現職の残務整理と転職情報を同時に行いながら転職活動をするため、負担に耐えられず転職活動の結果に妥協する人が多くいます。
満足する転職結果を求めるのであれば、転職サポートを受けながら転職活動を行うことが非常に重要です。
特に介護特化型の転職エージェントは介護転職に特化しており、担当エージェントから転職で気になる情報や転職に必要なサポートを無料で受けることが可能です。
実際に介護職は転職エージェントを利用して施設に就職する職員は多くいます。
介護職に就くなら、給与交渉などのサポートを受けて機会損失とならないように転職に踏み切ることが重要です。
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介護職の将来性
日本の高齢者人口は右肩上がりで上昇をしています。
2040年には全世帯の3割が65歳以上の世帯になると試算されています。
そのため、介護保険を利用する要介護者は今後も増え続けます。
したがって、介護福祉の担い手である介護士のニーズは今後も増加傾向が続くでしょう。
介護職の仕事は、一般企業と違い社会情勢の変化に影響を受けずらい仕事ですし、倒産やリストラの心配から再就職に不安を抱えることはありません。
将来を見据えて、安定した収入と今後も需要が無くならない仕事を考えるのであれば、将来性がある介護職は安心できる仕事として、唯一の選択肢となるでしょう。
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